analogue life

シンプルな暮らしとフィルム写真のこと

思索の足跡

写真とSNSの不健全な関係

写真とSNSが一体になってしまったところから考え直していいかもしれないし、僕は写真とSNSを引き剥がす時期にきたんじゃないかと感じてる。 少なくとも写真に纏わりついてしまった「即時性」は引き剥がしていいと思う。https://twitter.com/VP_Analogue/stat…

文章は短く粒度は荒めに

文章を書くのってむつかしい。 最近文章を書くことがすごく楽しいんだけど、それでも言いたいことを丁寧にまとめてわかりやすい言葉で整えることができず、言葉にならないモヤモヤだとか形を与えられない思いに手を焼いているうちに、それらの思いは日々の時…

Lightroom卒業のススメ

先日Adobe Creative Cloudが値上げされ、Lightroomの維持費が月額1,180円になった。 月額1,180円とはいえ年間でLightroomに14,080円も払うとなると馬鹿にできない出費だし、将来的にAdobeが少しづつ価格を引き上げてくることは容易に想像できるので、少し前…

ブログの方針転換

数ヶ月前から悩んでいたことなのだけど、自分で書いているブログなのに改めて読み直してみると面白くない。 数分にわたる熟考の結果、数十あったこのブログのカテゴリをばっさり削除し機材レビューっぽい記事や理屈っぽい記事をバックヤードに押し込んだ。 …

切り替えができない

デニムパンツを裏返し、洗濯機に放り込んだ。 まさかの9連休となった今年のゴールデンウィークも今日でおしまい。こんなにまとめて休めたのは何年ぶりだろう。 この連休中は組織の中での言葉遣いを捨て当たり障りのない服をクローゼットに押し込んで、Tシャ…

冷たい雨の土曜日

雨が屋根を叩く音で目を覚ます。 ベッドから手を伸ばして床に置いてあるラジオのスイッチをつけたらチェコ少年合唱団の優しい合唱が流れてきた。 厚い雲を通して届く朝の光はいつもどことなくカラーネガ調で、憂鬱な気分になることもあれば優しく感じること…

春風のおもいで

2023年2月19日 曇り時々雨ごくまれに晴れ 春風ひどい。 春風吹き荒ぶ首都圏の天気は、曇ったかと思えば急に陽が差したり雨が降ったりで一日中落ち着かなかった。ほとんどの時間は曇天で、時々真っ黒な雲が地面に湿度を撒き散らすかのようにずっしりと頭の上…

光の粒をとらえるシネマフィルム

最近長巻フィルムを使う人が増えてきた気がする。 世の中的にはフィルムで写真撮ってる人なんて超少数派だしモノクロフィルムで写真撮ってる人なんてもはや絶滅危惧種として保護してほしいくらい少ないので、フィルムローダーを買って長巻デビューした人が増…

豚汁2.0

みんながあまり気づいていない(と勝手に考えている)二日目の豚汁の旨さについて。 寒い夜に啜る出来立ての豚汁は勿論美味いのだが、翌日に温め直した豚汁も実に美味い。鍋の底に残る煮崩れた野菜と豚肉の残骸が醸し出す旨味のカオスが脳を駆け巡るのだ。 …

秘密基地とマットレス

16年ぶりにマットレスとベッドを買ったらびっくりするほど生活の質が改善した話。 昔使っていたマットレスをフランスの友人に譲って以降ずっと家内のマットレスを寝床にしてきたのだが、先日引っ越しに合わせてもう一つベッドを買った。夫婦不仲ということで…

もう手に入らないカメラと、過ぎ去った時間と

5年ぶりに自室の大掃除をした、というか大掃除されてしまった。 ここ6-7年は制御不能に仕事と私生活が忙しく、自分の時間なんてほとんど取れない日々が続いてきた中で僕の部屋(作業場所)は大変な状態になっていたようだ。印画紙の箱やフィルムの山が積み重…

言葉が溢れ始めた

師走の銀座をぶらぶらしながら行き交う人を眺め、自分の2022年を振り返っていた。 1年をマラソンに例えるなら、12月のこの時期はゴールに向けて最後の直線を走っているところだと思う。ヨレヨレになりながらゴールに向かっている人もいれば涼しい顔して走っ…

Flickrに日本語のフィルムグループを作ってみた

そろそろSNSは限界点に到達しつつあるのではないかと肌で感じている「いま」をどうにか言語化してまとめてみたら、強い言葉を使いすぎたせいか思いの外反応が無くてびっくりしている。表現の悪さは反省しなきゃいけないとして、大筋の主張に誤りがないと確信…

文章を書くこと、写真を撮ること、ブログを続けること

人類が文字を使い始めた歴史を辿っていくと、メソポタミア人が粘土板に楔文字を記した約5000年前に辿り着くらしい。粘土板から始まった文字の伝達は長い時間をかけて紙とペンに到達し、現代に生きる僕たちはプラスチックと金属で作られたでこぼこの板を指先…

猫が変えた人生

人生が変わった瞬間ってなんだろう? いまこうやって文章を書いている一瞬一瞬でも自分の身体は微小に変わっていて、今日一日を切り取ってもたまたま会った人や見聞きした物事によって僕らの人生って勝手にどんどん分岐していくものなのだと考えている。 ニ…

ものを書くことは自由なこと

日曜の夜にラジオから流れてきた言葉が脳裏に焼き付いたまま残っている。 このラジオだって僕一人では絶対にできません。ところが書くという行為は書くものさえあれば誰の手も借りずに完成させることができます。たとえ字が汚くても紙が安い藁半紙だったとし…

やる気が出ない時はすぐに休んだ方がいい

私事だけど2022年は大波乱の年で、気分の落ち込みと超激務と身内(猫)の不幸が一気に押し寄せてきた。 死ぬかと思ったしこの世界からフェードアウトしてしまいたいとも思ったけど、ちゃんと乗り越えられるんだから人間という生き物は結構タフに作られている…

最近おもしろかった本の話

今週のお題「最近おもしろかった本」 ジャレド・ダイアモンド著 文明の崩壊 いまちょうど読んでいるのがこれ。まだ読み始めたばかり。 3.11以降世界中でいろんなことが起こり過ぎたせいか、この手のタイトルを見るとトンデモ本かオカルト本なんじゃないかと…

Groove Lineが終わってしまった

何事にも終わりがあるけれど、24年もそばにあったラジオ番組がなくなるなんて解っていたとしても中々受け入れられない。今月いっぱいで終了ですとアナウンスされていてもいつもと変わらぬピストン西沢のトークを聞いていると「あの話はなかったんじゃないか…

仕事を辞めました

お世話になった方々へ送った最後のEメールが無事に飛んでいったことを確認し、自らの任務を全うした達成感を胸に潔くPCをシャットダウンした。 抜け殻のようになったPCを改めて眺めると、AとPのキーの印字が削れている。自分でも知らないうちに薬指を立てて…

さようなら、大好きだった猫。

子供の頃、大人が口にする「しょうがないね」という言葉が大嫌いだった。 戦争に負けたのも自分の人生がうまくいかなかったのも、身近な人を亡くしてしまったことも近所の寄り合いで気分を悪くしても「しょうがない」で済ます大人を見て、なんと無責任で無気…

夢の中だけで会う男の子

遠くの山から届くアブラゼミの鳴き声は耳鳴りと混じり合い頭の中を駆け巡る。 大きな眩暈。台所から聞こえる家内の話し声と、手を伸ばせば届く距離から聞こえる幼い女の子の笑い声。そろそろ小学生高学年の男の子が帰ってくる時間だ。 うっかりソファで眠っ…

我が家の本棚

我が家はとても狭いので持っている本を全て本棚に並べることができない。世の中にはそれこそ貪るように本を読む方が沢山いて、そんな方々と比べちゃうと自分の読書量や蔵書は足元にも及ばないのだが、ありあまる蔵書の量に頭を抱え合板で床から天井までの本…

生きづらさの内訳

写真ではなく自分の話。 転職サイトのindeedに載っていた適職探しのための性格診断をやってみたら思いの外面白いことが書いてあって、いい歳してじっくりと読み込んでしまった。自分が世間のことに興味がなさすぎて知らなかったのだけど、少し前からいろんな…

白昼夢もしくは明晰夢、断片的で手繰り寄せられないもの

この世は夢なんじゃないかと思うことがある。 何を寝ぼけたことを言ってるんだと鼻で笑われるかもしれないけれど、あまりに慌ただしい日々を見切り発車でこなしているうちに時間があっという間に飛んでいき、目の前を過ぎていったことをはっきり覚えていない…

ぽつんと暮らしたい

ぽつんと暮らしたい欲が最近盛り上がっている。生活全てを一気に移すとなると大変なので小屋くらいのサイズの住処を人の手が届かないところに持ちたい。 ソロキャンプが流行ったからだとかポツンと一軒家がすごい視聴率を取ってたから…と言う理由ではなくて…

生活のサイズを小さく畳む

あなたは働き者のアリかそれともキリギリスか?と問われたら、私は間違いなく働き者のキリギリスだと思う。心と身体を削って働きまくって稼いだ金は江戸っ子のように使いまくるという性分のままいい大人になってしまったから。 必要なものなら買うぞ!金を使…