秘密基地とマットレス

16年ぶりにマットレスとベッドを買ったらびっくりするほど生活の質が改善した話。

昔使っていたマットレスをフランスの友人に譲って以降ずっと家内のマットレスを寝床にしてきたのだが、先日引っ越しに合わせてもう一つベッドを買った。夫婦不仲ということではなく一人になりたい時の秘密基地を作ったのである。

ささやかな秘密基地

大好きなラジオも雑誌も写真集もあるし、額装した写真も置いてあるし電源類も引っ張ったら物凄く快適すぎて土日は昼過ぎまでゴロゴロダラダラしてた。お布団の吸引力ならぬ新しいマットレスと秘密基地の重力はブラックホールの如し。事象の地平線の外は寒すぎて生きていけない。

14歳の頃に隙間風吹く断熱も入っていない倉庫に自室を作って以降、こんな狭っ苦しい隅っこに好きなものを集めて引きこもる癖があるらしい。世の中の男の子って大きくなっても好きでしょ、秘密基地。

あまり広いと秘密基地っぽくないんだけど、ちょっと今回は面積が小さすぎるのでベッドフレームもマットレスも可能な限り低く薄くする必要があった。

横から見るとベッド全体としてこれくらいの薄さ。

今回買ったマットレスの厚さは一般的なマットレスの厚さの半分しかないが、これがとてつもなくよかったので後述する。横から見るとこれくらいの薄さ。12cmしかない。

最小限スペースのベッド

限られた予算と面積の中で場所を作る必要からフレームは無印のものにした。

最初はスノコを並べてマットレスを置いて・・・にしようかと考えていたのだが、あれはスノコの下の掃除が大変なのと湿気とカビの戦いが嫌なので素直にベッドフレームを買った。

この無印のフレームはヘッドボードもフットボードもないので、テントの中で使うコットみたいな感じ。余計なものがついていないのもいいしフレームの質感も良い。すべすべ触ってて気持ちがいい。

本当は突板オークじゃなくて総天然木がいいんだけど、まぁそこは仕方がない。

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このベッドフレームの最高にいいところは脚の長さを選べるところ。

脚が別売りになっていて5cm、10cm、12cm、20cm、26cmの5種類の高さから選べるのだ。最初は10cmにしようかなと思ってたけどベッドのプロポーションのために12cmにした。もう少し高くするとベッド下収納もできそう。

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マットレスは生活の質を改善する

今回いたく感激したのがこのニトリのマットレス。

薄手のマットレスって柔らかいと沈みすぎてベッドフレームに寝てる気分になるし、固すぎると敷布団に寝ている気分になるので中々いいものがない。昔エアウィーブも試してみたけどクッションの上に寝ているみたいでなんかちょっとダメだった。

そんな自分にとって荷重のかかるところだけ落ち込むポケットコイル式がやっぱりベストで、適度に硬くて薄くて評判がいいものを探していたらニトリのU1VBか無印良品の超高密度ポケットコイルマットレスの2択になった。

実物を見に行ったらどちらも想像以上に良かったので少し悩んだが、より厚さのないニトリのU1VBにした。

このマットレスは安価だけど横になった時に「そっと軽く」沈む感が良い。

硬めと言う程ガッチガチではなく沈みすぎてお尻でフレームを感じてしまうこともない。右に左に寝返るたびにそっと受け止めてくれる感じ。この薄さでこのシッカリ感は中々ないと思う。無茶苦茶いいバランス。

まだ3日目だけどこのマットレスでよかった確信がある。

人生に行き詰まったらマットレスを変えるといい（かもしれない）

自分の身体に合ったマットレスに手足を伸ばしてちゃんと寝ると翌日の疲れ残りが全然違う。

ソファで寝たり床で寝たり身体に合わないマットレスに体を折って寝る生活をここ5年くらい続けていたら（なぜそうなったのかは聞かないでほしい）積み重なった疲労で日常生活が大変なことになっていた。去年の今頃は金曜日の朝が月曜日の延長戦の火曜日の延長戦の水曜日の延長戦の木曜日の延長戦だったのだ。何言ってるか自分でもよくわからないが、要するに金曜の朝の時点で月曜日の疲れが抜けない延長15回裏みたいな感じだったのだ。

枕を変えると睡眠の質が良くなるなんて話をよく聞くけど、マットレスも負けないくらい超大事。仕事や私生活のストレスでメンタルが逝きかけたり、行き詰まっていたり疲労が抜けなくなったらマットレスを変えると何かが変わると思う。

新しいiPhone買うよりデジカメ買うよりスマートウォッチ買うよりもマットレス買った方が幸せになるはずだ。断言できる。

あと加齢って要素もある。

歳をとるとマットレスや枕の好みが変わってるんだなーって気がついた。好みが変わると言うより身体が変わってしまう。昔はフワフワのマットレスに薄い枕が4個くらいあるベッドが好きだったのに、いつの間にか硬いマットレスと頭の沈み込む高めの枕が好きになっていた。

身体に合ったサイズと硬さのマットレスは超大事。