スロウでアナログな日々

シンプルでアナログな暮らし

髙嶋弘之さんの話がとても92歳とは思えない面白さだった

土曜日の夜にラジオを聴いていたら、ビートルズの初代担当ディレクターをやっていた髙嶋弘之さんがゲストで出演されていた。

 

なんと今年で92歳になった髙嶋さん、ガハガハ笑ってビールがうまい豚肉がうまいとやっていてたまげた。

クリス・ペプラーの進行に割って入って早口で喋るし、やたら声の張りはいいし滑舌いいし、とにかく話がうまい。J-Popのクオリティを嘆きつつ92歳でシーデー(CD)デビューしましたとか言っていて、もう別次元の人としか思えない。

 

いままで僕が見聞きした90代で一番元気な方じゃなかろうか。

僕はあんな90代になれる気がしない。それどころか不摂生で70歳くらいでコロっと死んじゃうと思う。今の食生活していたらもっと早くコロっと逝くかもしれない。

 

話題はビートルズから由紀さおりから邦題の付け方からオペラまでとても広く、1時間の番組枠ではとても足りない。この番組の神回と言っていい。

 

一番驚いたのは「ノルウェイの森」が誤訳って話題。

有名なこの話を、恥ずかしながら僕はこの歳になるまで知らなかった…というか気付かなかった。ジャズの名曲I loves you Porgyみたいな、原題からして英文法間違ってるようなのもあるし、そんなもんだと思ってた。そりゃ「ノルウェイの材木」じゃ色気も何もないもんね。

 

それにしても高嶋さんの話は面白い。

92歳に長時間喋れというのは酷な気がするけど、3時間くらい特番やってもらいたいと感じたし高嶋さんならやれそうな気がする。

今週土曜日の19時までRadikoタイムフリーで聴けるので、ご興味のある方はぜひ一聴ください。デジタル時代のエアチェックにはAudio Hijackが便利ですので、こちらも合わせてどうぞ。

www.j-wave.co.jp

 

 

 

Appleが値上げをしたのでMacを買ってきた。

右の頬を打たれたら左の頬を差し出しなさい。

大資本が値上げと騒ぎ始めたら従いなさい。大企業なんて血も涙もない人の気持ちなんて微塵も理解しない機械です。泣く子とグローバル資本には勝てない。男は黙って気合いの分割払い。お金はないけど背に腹は代えられぬ。

 

 

世界的なインフレの加速とAIデータセンター需要に引っ張られた半導体不足、強気一辺倒な半導体メーカーとアップル。もう1ドル100円なんてレンジには戻ってこないであろう強烈な円安と、我が国の没落という4重苦の中にあって、来年まで待とうが再来年まで気絶してようが事態が好転する要素がない*1

 

 

アップルは最近のライカのような「野蛮な値上げ」をしないけれど、日本人の収入が相対的に低下する一方なので、そう遠くない将来、僕たちの買えるMacはマクドナルドのハッピーセットだけになってしまうかもしれない。

 

 

そんな暗い未来を胸にApple Storeに向かい、1時間かそこら悩んだ挙句MacBook Proの手提げをぶら下げて帰ってきた。更新時期に差し掛かってきたMacBookを騙し騙しあと3-4年使っていたら、今度は本当に買えなくなってしまいそうな気がしたから。

 

 

MacBookをM5に更新したので、これで向こう10年はやれそうだ。

日常の作業や仕事はM1の時点で十分な水準に到達していたので、M5に変えたとて性能すげー!ってなることはないと思ってたんですけど、実際動かしてみるとすげーを連呼するわけです。

 

 

ハードウェア性能は素晴らしく進歩していて、Photolab9をはじめ殆どのアプリケーションはジャンプ1回で立ち上がるし*2、大量にRAW画像を書き出しても待たされることもない。さすがにGemma4 31Bをいじっているとファンが回り始めるけど、それでも動作は悪くない。

 

 

昔のRetinaと比べるとLiquid Retine XDRディスプレイはコントラストがとても高い上に、黒が本当によく締まる。Photolabで写真を広げたときはちょっと感動するので、写真をやってる人はここが一番感動ポイントじゃないだろうか*3

 

 

キーボードが黒く塗りつぶされているのもいい。

初代Powerbook G4のデザイン言語を引用していて素敵だ。キーボードを打つ感触もいい。M字ハゲノッチは最低最悪だけどTopNotchを入れれば解決するし、なんだかんだ言って充分すぎるMacBookじゃないかな。

 

 

これから先々のことを考えたら、先行投資で買っておいて正解だったと思う。

この記事は世界中がAI需要に振り回され、幸福感不在のインフレの渦中で右に左に振り回されている2026年6月に、ウンウン悩んでお金をMacBookに突っ込んだ記録だ。数年後にもう一度振り返って「馬鹿だなぁ、あんなにお金使っちゃって。」なんて自分自身を嘲笑できる世の中にいっていたらいいなぁ。

 

 

次はディスプレイかなぁ…。

Studio DIsplayは今回の値上げ対象外だったんだけど、半導体価格と無縁とも言えないだろうしサプライヤーが強気になってるし。Studio Displayに性能的に近いBenQという代替品があるにはあるけど…そんなに安いわけじゃないし。

悩みが深い。

 

*1:じゃあ円高になったら値下げするかと言ったら、アップルみたいな企業は99.99%値下げしないだろう。

*2:アプリケーションを立ち上げようとするとアイコンが永遠に垂直跳びやってる有様を知っている世代、OS Xになったばかりの頃を知っている古参にとってはすごい感動なんですよ。これ。

*3:太古のディスプレイを使ってる人限定かもしれないけど。

今月のあとがき: 2026年6月|台風、そして地震

鴨川にオオサンショウウオが流れ着いた頃、僕は大阪にいた。

 

一通り仕事が終わった後「せっかく大阪に来たんだし…」とGallery Room 305で行われている雨の展示に足を向けた。傘のある風景だったり水の軌跡としての雨だったり、雨に向ける個々の作家の視点がとても面白かった。

 

展示は「雨」だが、現実世界の天候は翌日にかけて豪雨の予報。

翌日用事で富士吉田に行く予定だったので早めに大阪駅に戻ったら、台風の影響で環状線が遅延していて何やら大変なことになっていた。

 

来る度に大阪駅って混んでる印象があるけど、今回はちょっとすごかったかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は荷物が多かったので写真機材は28mmレンズとデジタルライカだけ。

被写体が3mくらい先なら目測でどんどん撮れるので、フォーカスでいちいち突っかからないテンポの良さがいい。濡れたらどうしよう問題はあるものの、オートフォーカスのタイムラグがないのはとても助かる。

 

2005年発売のBiogon 2,8/28はデジタルカメラとの相性問題があったようだが、M11系では全く問題が見当たらないどころか、十分にコントラストが高く色のりも良い。重量感も手触りも素晴らしい。設計から20年を過ぎても第一線のレンズだと思う。

 

…なんて書いたけど、乾いた木と濡れた木、金属とガラスの質感をよく分離するGRIIIの良さよ。正直な話M11より優秀なのでは…

 

あともう少しで自宅…という時に、あの気持ち悪い緊急地震速報の音が鳴り響いた。

 

数時間後に行く予定だった場所が震源で驚いたし、新幹線の中で地震に遭遇したらと想像したらゾッとした。もうすこし大阪をぶらぶらしたい誘惑を振り切って新幹線に乗ってよかった。

車両内に閉じ込められて帰って来れない、最寄駅が見えているのに降りられない…みたいな「にっちもさっちも行かない最悪コース」に嵌るところだった。

 

最悪コースに嵌まらなかったのは良かったけれど、この場合の最適解は「さっさと翌日の予定をキャンセルして、大阪で一泊して美味いもの食べてのんびり写真を撮ってから帰る」だったかもしれない。