analogue life

シンプルな暮らし

我が家の本棚

我が家はとても狭いので持っている本を全て本棚に並べることができない。
世の中にはそれこそ貪るように本を読む方が沢山いて、そんな方々と比べちゃうと自分の読書量や蔵書は足元にも及ばないのだが、ありあまる蔵書の量に頭を抱え合板で床から天井までの本棚を急拵えでDIYしながら「いやぁ、本が多くて困っちゃうよ…(あたまボリボリ)」なんて台詞のひとつでも呟いてみたいもんである。床から天井までが書棚でびしーっといろんな本が並んでるとインテリっぽくてカッコいいじゃないですか。

そんな限りあるスペースの我が家ではあまり読み返さないものや美しくない本は段ボールに詰めて床下にしまい込んだり売ってしまって、今読んでいるものだとか定期的に読み返すもの、飾っておきたい本を飾り棚に並べている。

整理整頓ができていないので若干汚いのは否めず、いつの間にか真ん中の段が反ってしまったのでそろそろ修理しなきゃいけない。

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せっかくのいい機会なのでこの飾り棚にある本をいくつか紹介したい。

新選 二宮康明の紙飛行機集〈5〉

切り抜く本、というタイトルだけど切り抜いてしまうと勿体無いのでケント紙ににコピーして作る紙飛行機の型紙集。晴れた日に原っぱで飛ばすと1分くらい飛び続けてたりする。恐ろしくよく飛ぶ飛行機の本。

小さな男の子がいる家庭に面白い本だと思う。子供にとってはプログラミング学習なんかよりも自分の手で作ったものが空を飛ぶ経験の方がいいんじゃないかな。

エラ・フランシス・サンダース著 翻訳できない世界のことば

赤を英語にするとRedだけど朱色はVermillion…でも二つの色を見比べてみるとちょっと違う。RGB色空間で表現すると朱色は#eb6101だけどVermillionは#e34234なので近いようで全く違う。

好きはlikeで愛してるはloveだと教わったけどそれ以外は…?なんて考えたことはないだろうか。言語はその土地や文化の中で熟成してきたものなので、一方の言葉が完全に他国語に置き換えられるなんてことはないし、どうにもこうにも置き換えられない言葉というものも存在する。

この本はそんなどうにも置き換えられない言葉を集めた絵本。何も考えずにぼうっと眺めていると、その土地に生きた人々の心情を体験できる…ような気がする。

北大路魯山人著 魯山人料理王国 

北大路魯山人大先生のごたく集。料理の実践の参考になるかと言われたらちょっと疑問なんだけど、京都にあった美味い豆腐屋の話だとか戦後の闇米の話、新橋銀座界隈の美味い鮨屋の話が面白い。

料理とは何か、食事とは何かという根源的な問いに対する先生の思想が溢れているエッセイが面白い。

ピーター・ズントー著 建築を考える

ズントーの建築を初めて見たのはサーペンタインギャラリーの期間限定の建築物だった。

真っ黒いキューブに穿たれた狭い入り口を通り、薄暗い回廊を通り抜けた先にあったのは静かな庭園だった。とても詩的で美しい、あの時代に蔓延っていた斬新さを声高に主張するアイコニック建築を真っ向から否定した素晴らしい空間だと感じた。

作品の数は多くなく、素材と空間をどこまでも追求して作風は素晴らしい。この本は彼の建築に対する思いが淡々と綴られており装丁も美しい。これから家を作りたい人はぜひ読んだ方がいい。モダンリビングなんて読んでる場合じゃないしマンション広告なんて破り捨てた方がいい。あれはゴミだ。

玉村豊男著 料理の四面体

世界の料理に関する玉村先生のエッセイ集。料理法の根源に関する考察が記されていてとても興味深い。

料理を作るためのハウツー、ステップバイステップであるレシピ本とは異なり、この本は料理のバックボーンとなる料理法に関する屁理屈考察が書かれている。料理は文化や言語と深く関わっているので、一口に「揚げる」と言ってもDeep FlyとShallow Flyしかない英語圏に比べて中華圏では油の量や火加減、湯通しするかしないかで揚げ方が全て異なるようだ。それぞれに単語が当てはめられており、その種類は数種類から十数種類にも及ぶらしい。この辺は「翻訳できない世界のことば」にも通じるものがあると思う。

レシピ本をなぞった料理を作るのも面白いけど、個々の料理の背景に隠れたエッセンスを読み解きながら作る料理も面白いと思う。この本はそのための手引きだ。

菅原一剛 著写真がもっと好きになる。写真を観る編

フィルム写真のblogなんだから写真のことにも触れておこう。

小難しい話だとか機械の話ではなくて、菅原一剛さんによる古典の解説。過去の大写真家のお話と代表作を2,3ページでざっくりまとめて学習できる本。

趣味で写真を初めてみたけど過去の偉大な写真家のことも学習したい、でも長ったらしい高尚な文章を読むのはちょっと・・・という私たちの気持ちに応えてくれる一冊。

Kindle Oasis/PaperWhite

これ本じゃないじゃん!って言われると思うけど、最近の私はもうKindleなしでは生きていけないほどKindle中毒になっている。

飾り棚に置く本は何度でも読みたい本であったり紙媒体で手元に置いておきたい本だ。一方で一回読んだら売ってしまう本だとか段ボールに入れて床下行きの本もたくさんあるのだけど、これらの本が一概にだめな本かと言われるとそんなことはない。

最近は新書だとかエッセイ集のような本は軒並みKindleにまとめてしまっている。どこでも読めるし本の置き場所考えなくていいのでとても助かる。

Paperwhiteもいいけど物理ボタンのあるOasisが個人的に大当たりだった。タブレットだと目がチカチカして電子書籍読めないけどeInk方式のKindleだとずっと読んでいられるし、バッテリが恐ろしく持つところがよい。

とは言え、本当は本棚にずらーっとしたいんですけどね。

できることなら合板で本棚をDIYして「本が多くて困っちゃうよ…(あたまぼりぼり)」をやりたい私は、基本的に買った本を手元に置いておきたいのである。家のスペースがあまりに小さいので置いておけないだけで。

 

今週のお題「本棚の中身」