analogue life

シンプルな暮らしとフィルム写真のこと

生活の写真

ゴールデンウィークはその年の最初の中継地点のようなもの。ヨーイドン!で年始から仕事を初めてたくさん走って走って走って(時々ずっこけて)辿り着いた中継地点なのだ。

超インドアに育ちつつある子供に引っ張られどこにも行かない連休になることがほぼ確定なので、この季節特有のゴールデンウィークはどこにいくの?って質問が年々鬱陶しくなる。本当は1人で中央アジアにでも行きたいのだけど。

 

最近はあまり外出せず身の回りの生活の写真を撮っている。

まだまだ枚数も撮れていないしモノクロフィルムだし、わぁ家族たのしー!子供サイコー!みたいな写真を撮るスキルは自分にはないけど、強烈に忙しい日々の中で撮り溜めた生活のシーンを眺め直してみるといろんな発見があって面白い。

限られた時間の中で言語化できない面白さに突き動かされてシャッターを切って、それ以降ほったらかされた写真を漁る行為だなのだが、これが思いのほか面白いので今年のゴールデンウィークはどこにも行かず写真漁りと生活の写真を撮ることに費やすことにした。

コロナ禍の反動で人があちこちに飛び出すだろうし心と身体も疲れ果てているし、生活をスローダウンさせて身の回りの生活の写真を撮ったり過去の写真をゆっくり振り返るのだ。

以降、過去の写真から。

 

ある日の昼飯のあと。

ご馳走様して丼重ねたらすっぽり入ってしまった。まだまだ小さいご飯茶碗が面白くて写真に収めたんだと思う。クラシックな柄の小さなどんぶりと子供向けのポップな茶碗の対比がかわいい。

N0132023

あらためて本棚を見渡してみると面白いものが作られていたりする。

うさぎが片目ウィンクしているものが置いてあったり、覚えたての言葉で作った手製のかるたが並んでいたりする。そんな細かいところまで考えて写真撮ったわけじゃないんだけど、このウィンクしているうさぎはどこか愛らしい。

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ぶらぶら散歩している時の一幕。本を読む老人。

春先のおだやかな日差しの午後はみんな海辺を散歩している。

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波打ち際ではしゃぐ子供達。子供は未来そのものだ。

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家に帰ってきたら猫がだらしない格好で寝ていた。窓辺で脚を広げて寝転がる君は本当に元野良猫なのか?

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鉛筆削りに飽きちゃったらしい。

道具はちゃんと片付けないとだめだぞって言うんだけど、フィルムローダーを出しっぱなしの親と一緒なんだよなぁ。親子でクルクルとハンドルを回しているのだ。

床に転がっていた猫のくしを拾ったらぎゅうぎゅうに毛が詰まっていた。手元にあった爪楊枝で掃除していたら猫の毛が爆発した。

なぜか庭に生えているローズマリーをちぎってきた。買ったものとは比べ物にならない新鮮な芳香がキッチンに漂う。

キッチンの窓を開けたら、4月の気持ち良い風が家の中の気分を塗り替えていった。

サボテンたちも日光浴。

クッションカバーを麻のものに変える。木と麻の質感が好きな写真。

N0182023

 

こうやって何気ない生活の写真を眺め直してみると、日々のなんでもない写真って実はとても大切な写真なんじゃないかって思う。

パーソナルな要素が強いので人の共感を得ないだろうし誰かを幸せにすることもないだろうけど、うっかり見落としている毎日の面白いことを過去写真から再発見することだってたくさんあるのだ。

あまりにも身近にありすぎて素通りしちゃうシーンの数々は、僕と家族だけしか知らないエレメントで構成されていて、いくらAIがネットに転がっている画像や知識を寄せ集めてもこのシーンは再構築出来やしないだろうし、家族写真と同じくらい残しておかないと後悔するものかもしれない。

 

今週のお題「何して遊ぶ?」