analogue life

シンプルな暮らしとフィルム写真のこと

東京点景

まるで新しいおもちゃを手に入れた子供のよう。

シネマフィルムを手に入れてからと言うもの、朝出かける前にフィルムを詰めてあちこちで写真を撮っては夜な夜な現象している。

もちろん働かなければいけないので仕事の合間だとか移動の際に写真を撮っているんだけど、ずっとモノクロフィルムで写真を撮っていたからか、カラー写真があまりに新鮮で毎日が楽しい。

渋谷のこの場所が昔からとても不思議でならない。

等間隔にずらっと並んだポールは結界のようでもあるし、この中に入ったら並行世界にワープできるんじゃないかってわくわくする。

毎度ご来店しています。

いつも美味しい肉そばをありがとうございます。できればこのお店を東京の至る所に作って欲しいのです。ぜひご検討頂けますと幸いに存じます。

御徒町という街はどんなに時代が変わっても、外国人観光客だらけになってもアイデンティティを失わない街だと思う。強度があるというか芯の強い街。考えてみれば渋谷も六本木も2000年代以降、すっかり変わってしまってもはや日本人の街では無くなってしまった感があるのに。

そのうち日本人は渋谷に入っちゃいけなくなったりして。

虎ノ門から新橋へ向けて歩く道すがら。

オリンピック関連で道路拡張の話が出ていた場所だと思ったんだけど、いつの間にかこんな小洒落た店が出来ていた。素敵だなぁって思う一方で、行政と政治の思惑で簡単に街がスクラップされちゃうのがとても厭だなぁって思う。もっとみんな街の景観を大切に考えなきゃだめじゃない?

新橋駅はここ数年ずっと天井の配線が剥き出し。

まるで収拾がついていないこの感じが個人的にすごく好きなのでこのままずっと、できればさらにゴチャゴチャにしてほしいと思うんだけど、、どうもそろそろ天井を張る工事が始まりそうな予感があってとても口惜しい。

有楽町から東京駅にむかってぶらぶら。

小津安二郎のエッセイ「丸ノ内点景」を思い出し、ふとこの記事を書こうと思った。点景(添景)とは本来風景に添えられた人を指すらしいのだけど、僕は線になっていないシークエンス、つまり写真のことを点の景色、点景と呼んでもいいと思う。元々シークエンスを撮るために設計されたシネマフィルムを使って景色を点々と撮るんだから。

どうだろう?

東京駅に着いた頃はいい時間になっていた。

丸の内中通りはすっかりクリスマス一色。あまりにキラキラしすぎていて写真が撮れなかった。KITTEを背景に浮かび上がる青い宝石みたいなエレベーターシャフトを眺めながら家路を急ぐ。

さぁ、深い時間になる前に駅弁を買って家に帰ろう。

写真は全てLEICA M6、Summaron 35mm F2.8、Kodak VISION3 250Dで撮影

 

10ロールほどVISION3を現象してみて少しづつこのフィルムのことがわかってきた。

もちろんデイライトフィルムなので太陽光の下で撮ると美しい写真に仕上がるのだけど夜景でも独特の雰囲気があって僕は好きだ。むしろ記憶色に近い色が好きなので積極的に夜も使っていこうと思う。一方現像は中々課題が多い。漂白と定着・洗浄は丁寧にやらないとネガが綺麗に仕上がらない。

この辺は少しづつ試行を続けていこうと思う。