最近自分のラジオ愛を文字に起こしている一方で「やっぱりラジオなんて今時誰も見向きしないよね」なんて不貞腐れてたら、Tivoli Audio PALを買った話をはてなブログさんにツイートして頂き有頂天になったので、せっかくだから続きを書いてみようと思う。
今回は簡単なPALの受信感度と音質評価、家にあったHomepod miniとの比較をやってみた。耳馴染みというのは恐ろしいもので、買った時は「?」だったHomepod miniの音質もずっと使っていると馴染んでしまったようだ。
今回PALと比較してみてその「?」がまたぶり返してきたので昨今のスマートスピーカーの傾向と合わせて考察してみる。
「今まで自分が体験したどのラジオよりも感度が素晴らしく、まるで外部アンテナに繋いでいるかのような鮮明な音がこのサイズの筐体からは考えられない豊かな音量で飛び出してきた」
— はてなブログ|思いは言葉に。 (@hatenablog) 2022年7月26日
Тошие @toshyie さんは、ポータブルラジオ「Tivoli Audio PAL」をレビューします。https://t.co/1FxXkTXVUJ
- 受信感度と音について
- HomePod miniと比較してみる
- スマートスピーカーの音について思うこと
- Radikoで聴くかアナログラジオで聴くか
- 今どきモノラルってどうなの?
- まとめにかえて:ラジオに3万円って高くない?
受信感度と音について
このサイズとは思えない感度と音の良さ!なんて前回記事に書いたけど、それじゃきちんと驚きが伝わらないと思い動画を撮ってYouTubeにアップロードした。初めてのYouTubeアップロードがまさかラジオのレビューだなんて!
ボリュームノブは10時くらいでこの音量だ。
17時まで回ることを考えたら十分すぎる音量と音質だと思う。NHK FMでたまたま流れてたブラームスだけど、どう?いい感じじゃない?モダンでハイファイな音と言うよりはどことなくふくよかな音が良いと思う。優しい。昨今のスマートスピーカーにありがちなギスギス感がなく、急かされない感じがいい。
HomePod miniと比較してみる
PALの入力をBluetoothにしてYouTubeにあった著作権フリー音源をMacBook Proから再生してみる。はじめはPALで次がHomePod miniなのでまずは先入観なしで聴き比べてみてほしい。
どちらも普段使いには良いスピーカーだと思う。
HomePod miniは無理やり低音を持ち上げて解像感を高めているのか、低音がモコモコし中音域がすっぽ抜けた音に感じる一方でPALは素直な音だ。デジタル音源を高解像度で再生すると言うよりは自然な音を表現するスピーカーって感じ。下から上まで癖がない。
この比較動画は録音レベルの問題か編集の問題か音が小さく聞こえるが実際はそこそこの音量で鳴らしている。ぜひイヤホンを通して比べてみてほしい。
ちなみに音量の設定を見るとPALの方がまだ余裕があるのでHomePod miniと比べるとPALの方が大音量で使えそうだ。
スマートスピーカーの音について思うこと
HomePod miniの対抗馬といえばおそらくSONOS Oneだと思う。
比較動画を見た感じだとHomePod miniの方が音質的にやはり厳しい。小さいサイズで良い音を鳴らそうとして無理やり低音を強調した結果どうにもアンバランスなアウトプットになってしまったように感じる。
どちらのスピーカーも音の解像感を重視して中域をすっぽぬいてフラットにしたような方向性だ。デジタル音源だとか映画のためにチューニングした感じ。
解像感重視の音作りは他のスピーカーでも似たり寄ったりだと思う。
ストリーミングで音楽を聴く今の消費者的にはこのチューニングが最適解かも・・・思う一方で、個人的にはHomePod miniもSONOSも耳と脳が疲れる音だと感じる。
上から下まで満遍なくものすごい解像度で再生するソニー製MDR-CD900スタジオモニターにもこの傾向はあって、長時間使っていると音は素晴らしいのに途中で疲れる。
認識できる音や映像を一度に大量に押し込まれると脳は一気に疲労するんだと思う。
ちなみにこのヘッドホンは指揮者の呼吸や弦の擦れる音まで素晴らしい解像度で再生する素晴らしいプロダクトで、そこらのイヤホンでは再生されなかった音が聞こえる感覚は他では体験できない。
そんなまさか!と思う方はぜひ試していただきたい。別の世界の衝撃を味わうことになるから。
Radikoで聴くかアナログラジオで聴くか
スマホのロックを解除してRadikoを立ち上げ、位置情報を読み込んだアプリが立ち上がったあと選局する…(ついでにスピーカーと接続もする)という手間をかけないと聴けないスマホラジオに比べ、スイッチを入れたらラジオ放送が始まるTivoli PALは恐ろしくシンプルだ。
このラジオにはスイッチとボリュームとダイヤルしかないので、そこらにポンと置いてスイッチをつければラジオが流れてくる。この手軽さにRadikoは到底太刀打ちできないだろう。
Radikoだけでラジオを聴いていると音質なんてどうでも良くなるんだけど、改めてPALでFM波を捕まえるとその音質の差に愕然とする。きちんとしたFMチューナーを外部アンテナに繋いだ時の驚きをちょっと思い起こさせてくれる感じ。
今どきモノラルってどうなの?
AppleのHomePodだってSONOS Oneだって2本買わなきゃモノラルスピーカーだし、よっぽどステレオ再生を意識した音楽でなければ気にならない。
モノラルってどうなのよ?って心配になったら近所の量販店に行ってHomePodかSONOSの音を聴いてみたらいいと思う。音楽聴く分には個人的には全然気にならないしモノラル勝負ならTivoliは全然負けてない。自分の好みを聞かれたら僕は断然Tivoli派だ。
まとめにかえて:ラジオに3万円って高くない?
より機能の多いHomePod miniは税込¥14,800だしSONOS Oneは¥26,800だ。
Tivoli Audio PALにはラジオとBluetoothしか機能がなく、SiriもAlexaも入っていない上にIoT家電とも連携しないものに3万円越えなんて高くない?という疑問は残ると思う、単刀直入に言うと僕はTivoli PALに3万円の価値はあると感じた。
まずTivoliのスピーカーの音質がとても良い。解像感を優先したモダンな味付けになっていないスピーカーから出る音は素直で、聴いていて疲れないのがいい。ラジオの受信能力も素晴らしいがもしお気に入りの局が入らなければサイマルラジオをPALに飛ばせばいいので、電波が弱いがために買った後に文鎮化することもない。
もしお気に入りの局がきちんと拾えるのであれな、前述のようにRadikoの音質があまりよろしくないので、スピーカーの設計とFM波の音質の良さの掛け算になり断然PALの圧勝になる。
デザインが整っていることもいい。
国産メーカーを中心にラジオはまだ生産されているとは言え、大体は非常時の手回しラジオだったりおっさん御用達の胸ポケットに入れるアレだったりする。家に置く美しいラジオと考えれば3万円は妥当だと思う。Model Oneを10年使ってる人の話もたまに耳にするけど、シンプルな製品だけに丈夫なのだろう。
