analogue life

シンプルな暮らしとフィルム写真のこと

ベッドの中で過ごす週末

関東地方は冷たい雨の夜明け。久しぶりに耳にする雨の音は心地いい。

週末が雨だとちょっぴり残念な気分になるけど、この冷たい雨の中仕事に行かなきゃいけないことを考えると雨の音を聞きながらベッドの中でのんびりできる週末も悪くない。今週はとても疲れてしまったので、頭のスイッチを切ってしまおう。やり残した仕事があるはずだけどもう知らん。

二度寝しようとしたらズゴゴゴ…とお腹が鳴ったので、GRIIIを片手にベッドからどうにか這い出して食パンを焼き、ハムとチーズを挟んだ雑なサンドイッチを拵える。窓の外の暗さと時計の針の位置が全く噛み合わないが腹時計はとても正直だ。

パン焼き用の鉄フライパンに食パンを乗っけて火をつけて…コーヒーの準備をしていたらおこげパンになってしまった。見た目は悪いけどこれくらいの焦げが乗っていた方がチーズとの相性がいいのだ。

いつもより大きなマグカップでコーヒーを作る。スープを飲むサイズのカップだ。

熱々のコーヒーが出来たらサンドイッチと一緒にベッドに戻るのだ。冷たい雨は一日中だらけて過ごす言い訳でもあるし、屋根を叩く雨の音は神様が僕によこした「今日はだらけて過ごしな」という合図だ。

MacBookとGRIIIを持ってまだ微かに温もりの残るベッドに戻り、床に置いたままのラジオのスイッチをひねる。

大好きなTivoliのラジオ。ベッドから出る時にうっかり蹴倒してしまったが、今日はだらけると決めているのでしばらくそのままでいてもらおう。すまない。

この単機能ラジオを事あるごとに人に勧めている。

9時から10時くらいのボリュームでも十分すぎる音量があるし、人の声をよく聞かせることが設計の意図なので中音域がとても豊かなのがいい。生楽器や人の声がとても優しく部屋に響くこのラジオがとても好きだ。

そして僕はラジオ番組が好きだ。

地方の天気の話題だとかリスナーの家で猫が生まれた話だとか、他愛のない小さなエピソードと素敵な音楽がサンドイッチされた番組がとりわけ好きだ。 テレビもSNSもコロナや脱炭素のような大きすぎるエピソードや正しさの押し売りに支配され過ぎていて、ポジショントーク芸人のツイートなんて眺めていたら心が枯れてしまいそうだから。