今年のゴールデンウィークはまさかの10連休。
SNSを眺めていてもラジオのニュースを聞いていても、一人旅に出たり家族とどこかへ出掛けたり友達同士で飲みに出掛けたり…と世間はとても充実している様子なのに、私はこの10日間出掛ける当てもなければ予算も立たないと云う状況。
写真を撮りに出掛けることもできず、楽しそうな世間様を眺めて只々指をくわえて泡を吹くばかりでございます。くそう。
ameblo.jp
松居一代ずっと連休じゃないのか!…と思いつつ、やることがないので手元の機材の棚卸しをしてみた。元々機材を買わない主義なので機材の管理なんてあまりきちんとやってこなかったけど、リストに書き出してみたら結構もの持ってるのね。道楽の道具は太刀と脇差、みたいに2つ程度でいいやと思っていたのに。数えてみたら太刀、脇差、槍、鉄砲、弓矢…くらいはあるので、ついでに現行機材を1軍と2軍に分けてみた。
Nikon D700(一軍)
社会人1年目にもらったボーナスでD40を買ったところから私の写真が始まったのだが、あろうことか印鑑と身分証とボールペンがあれば高額な機材を買えることを知ってしまい手を出したのがこれ。
甲高いシャッター音と、当時としては度肝を抜かれるISO 6400が使えるデジタルカメラで、この高感度性能の高さのせいで夜道撮りと夜遊びが加速した罪深いボディ。夜遊びのお供として色んなところに連れて行って、いままで都合3回ほどアスファルトの地面に落下・激突してボディに亀裂が入っているもののまだまだ現役な超タフガイ。
Nikon D700/Nikkor 58mm F1.4G
Nikon D700/SIGMA 50mm F1.4
Voiktlander R3A(二軍)
偶然の重ね合わせで私の元に来たカメラであり、初めて使うレンジファインダーカメラでありフィルム写真を再開する羽目になった原因であり、ライカ沼に落ちる原因となった一台。
軽くて頑丈なので長い旅に出る時にはライカよりこれ。精神衛生の観点からもライカを持って長旅に出るなら絶対にこちらを持っていく方が良い。また、唯一無二の等倍ファインダーであり40mmのフレームが出るので手放せない。
rangefinder.yodobashi.com
二重像のコントラストが低く合焦していることが分かりづらい事と、ストラップを掛ける金具がヘナチョコ過ぎて激しい使用でえぐれちゃうのが難点。
Bessa R3A/Summicron-M 50mm F2/Kodak Portra400
Bessa R3A/Summicron-M 50mm F2/ACROS 100
レンジファインダー風デジカメ。光学ファインダーはおまけ程度のおもしろギミック付の高画質なデジタルカメラ。
オートフォーカスが遅かったり、ソフトウェアのクセが強くて直感的な操作ができなかったりと色々難ありだけど、フィルムをシミュレートしたフィルタの完成度がなかなか良く手放せないカメラ。
Fuji X-pro1/XF 35mm F1.4R
Fuji X-pro1/XF 35mm F1.4R
Nikon F80S(一軍)
一番直近に購入したカメラ。平成も終わろうと云う時期にフィルム一眼レフを買うなんて想像だにしなかった。
このカメラは世間がフィルムカメラからデジタルカメラに移行する過渡期の製品なので、フィルムのコマ間にシャッタースピードと絞り値を印字する機能があったりして面白い。よっぽど細かい人出ない限り1コマずつ設定をメモしている人なんていないだろうし地味に便利な機能である。
発売から19年も経った製品がこうしてblogの記事になっているなんて、開発者も想像だにしなかっただろう。
何度となく呟いているけど、これからフィルムカメラを始めようとしている人でニッコールレンズ資産があるって人、このカメラ本当におすすめなので見つけたら即買いすべし。
Nikon F80S/Nikkor 58mm F1.4G/Kodak Portra400
Nikon F80S/Nikkor 58mm F1.4G/Fuji ACROS
Nikon F80S/Nikkor 58mm F1.4G/Kodak Portra400
filmmer.hatenablog.com
「ライカなんてどうせ金持ちの道楽。大した写真撮れもしねーで首からライカぶる下げてごたく並べやがってこのくそじj…」なんて本気で思っていた時期がありました。
いまの若い子の中にも私みたいに永遠の反抗期みたいな子はきっと沢山いて、「けっ!ライカなんて」と思っている子もいると思う。
そんな子にこそ一度ライカのボディを触ってもらいたい。とにかく触覚と聴覚に訴えかける道具で、使った時の「気持ち良さ」が別格だから。フィルムカメラの場合、ボディが画質を左右することがないので、メカニカルな部分がきちっとしていたら、あとは「使っていて気持ちいいか」という点が重要になる。ライカは昔のモデルから現行品までこの点をきっちり意識しているように思う。
私の場合は、本当に「一度触ったが最後」だった。
Leica M6/Summaron-M 35mm F2.8/Fuji ACROS
Leica M6/Summaron-M 35mm F2.8/ARISTA Edu100(Fomapan100)
ちなみにライカを触るようになってからというもの、道具を大切にするようになった。レンズといいボディといい工作精度と材質の手触りが良すぎて、雑な扱い(投げる&落とす)ができなくなった。
オートフォーカスは遅い、ISO 200以上は使い物にならない、背面液晶がプア過ぎてパソコンで見るまでちゃんと撮れているか判らないしバッテリーも持たない…と云う無い無い尽くしの上に460万画素という、およそ常人には理解不能なスーパーカメラ。
きちんと撮ってホワイトバランスを整えてA1サイズで出力した時、その画質に驚愕した記憶がある。ちなみに同時に出力したD700で撮った写真はA1サイズの出力に耐えられなかった。
このカメラのデッドストックがないかなぁ。クローズアップレンズと一緒に見つけたら即買いしたいんだけどなぁ。
SIGMA DP2s
SIGMA DP2s with closeup lens
SIGMA DP2s
DP2発売時のこのスペシャルコンテンツがまた良い出来で、思いっきり背中を押された記憶がある。背中を押されて悩んでるうちにDP2sが出てしまったのだけど。
www.sigma-dp.com
プアマンズLeica Q2もしくはプアマンズLeica Monochromeと呼んでいる。
モノクローム専用デジカメと云えばLeica Monochromeだけど、1ピクセルが1ピクセルとして出力されるFoveonセンサーの特性上、このカメラはLeica Monochromeに匹敵するモノクローム専用機と云って差し支え無い思う。
SIGMA DP1 Merrill
SIGMA DP1 Merrill
Nikkor 58mm F1.4G(一軍)
ここ最近Nikon F80Sに付けっ放しの銘玉。Nikonのレンズはこれと24mm 2.8Dを残して処分してしまった。Nikonを使わなくなった、というよりはこのレンズがあれば他は要らないやという境地に達したため。
Nikon D700/Nikkor 58mm F1.4G
Nikon D700/Nikkor 58mm F1.4G
Fujinon 35mm F1.4(二軍)
軽くて安くてピリッと解像しつつも前後共にきれいにボケる、という優等生のようなレンズなんだけど、どうにも個性がない。
このレンズで撮った写真に思い入れのある一枚がないのが原因だと思うけど、学習指導要領通りの一通りをやってのける面白味のない子みたいな感じ。個性はないけど安定感はあるので裏切られることはないところがいいところ。
Fuji X-pro1/XF 35mm F1.4R
Fuji X-pro1/XF 35mm F1.4R
Summaron-M 35mm F2.8(一軍)
2019年4月現在もっとも酷使されている常用レンズ。もうM6に付けっ放し。
このレンズを買ってモノクロフィルム、カラーネガ、ポジ、デジタルと一通り試した後に「実はレンズって50年前に完成してたんだな」と妙に納得した1本。軽くて小さくてビシッと写る上に、無限遠ロックが静かにパチンと止まる機械的な精緻さまで備わっていて、一度これを使ってしまうと35mmはこれ以外要らないと思ってしまう。そんなレンズ。最初は現行のSummicron 35mm F2が欲しかったけど、もうどうでも良くなってしまっている。
Leica M6/Summaron-M 35mm F2.8/Cinestill BWxx
Leica M6/Summaron-M 35mm F2.8/Kodak Tmax400
Summicron-M 50mm F2 4th(一軍)
これもFujinon XF 35mm F1.4Rと似たような癖のない優等生レンズ。解像感はとてつもなく良い反面ボケはうるさめ。そもそもボケの良さ云々は設計思想に入っていないだろうと思わせるレンズ。
これは初めて手にしたライカレンズであり、私に昨今の大口径レンズへの不信感を募らせた一本。
男って生き物は「でかくてゴツい即ち高性能!」と感じるように脳味噌がプログラムされているのか、細々書かれたスペック表とゴツい筐体を出せばコロリと納得させられるきらいがあるように思う。
私も大口径が正義だと考えていた時期があったが、このレンズを使ってみたら世界がコロリと反転した。こんなに小さいのにそこらへんのゴツくて太いレンズより全然いい写りするんだもの。短小って悪いことではない。
Bessa R3A/Summicron-M 50mm F2/Fuji ACROS
Bessa R3A/Summicron-M 50mm F2/Fuji ACROS
Bessa R3A/Summicron-M 50mm F2/FomapanR
Nikkor 24mm F2.8D(二軍)
買った当人もなぜこれを買ったのか、なぜ売却処分せずに残しているのか一時期さっぱりわからなかったレンズ。画角的に使いずらいし使うシチュエーションないし、どこかで処分しようと思いつつ、2軍にも上がって来ない3軍だったためか処分されずになぜか手元に残ってしまった1本。
現在ほぼ出番なしなのだが、この記事を書くために過去の写真をひっくり返してみたらなかなか悪くない。いや、むしろ結構好きな写真が多いかもしれない。一通り58mm F1.4Gを使ったフィルム写真は撮ったから、次はこいつを付けて街に出ようかな。
Nikon D700/Nikkor 24mm F2.8D
Nikon D700/Nikkor 24mm F2.8D
令和元年欲しいものリスト
- Voiktlander Nokton 40mm F1.2
- Leica Elmarit 90mm F2.8/Tele-Elmarit 90mm F2.8
- Peavey 6506 head mini
- Mamiya 7/Plaubel 670
Bessa R3Aを持ってる手前どうしても気になるNocton 40mm。Photo Yodobashiの作例やAn Ordinary Lifeさんの作例を見てると気になって仕方がない。F1.4もいいけどF1.2の方が気になる。
rangefinder.yodobashi.com
mypace.hatenablog.com
ライカの90mmは銘玉ぞろいと聞くし、実際に試してみるとあの美しいボケ味と解像感が同居した感じはいけないクスリのように脳味噌の気持ちいい部分に浸透してくる。Leica Tele-Elmarit 90mmかなぁLeica Elmarit 90mmもいいなぁと思案している。
coalfishsholco.hatenablog.jp
news.mapcamera.com
Leica Elmarit 90mm
news.mapcamera.com
EVHの音に一度でもやられた人からすると、20Wサイズでこのアンプヘッドは絶対気になるはず…って、これはこのblogの趣旨と違うか。 でも気になって仕方ないサイズ。
www.soundhouse.co.jp
いつもカメラ屋にいくと眺めてしまうマミヤ7とプラウベル。自家現像はできても自家スキャンの敷居(機材購入の金銭的な敷居)がどーんと上がるため、如何にもこうにも踏ん切りがつかない。道端で拾ったり遺品として貰わない限り2019年中に使い始めることはない…かな。超絶欲しいけど。
sunrise-camera.net
nowarl.hatenablog.com
平成も残り僅か。皆さま10連休をお楽しみください。令和で会いましょう。