analogue life

フィルムカメラと美しいもののこと

Adox SCALAが現像から上がってきた

現像から上がってきたAdox SCALAのフィルムを光にかざして思わず息を飲んだ。

撮った本人も忘れていたような一枚がまるで浮き上がるかのように緻密で、モノクロームであるにも関わらず、色がきちんと乗っているような印象すら受ける。

無いはずの色が見える…なんて表現すると聞こえない音を聞き分ける末期のオーディオマニアのようだが、様々な色をモノクロームの階調にきちんと落とし込んで一枚のスライドができている、そんな印象。

 

N0832018

SIGMA DP2s

 

普段リバーサルなんて使わないもんだから、今回現像から上がってきたSCALAを確認するためだけにこんなアプリを買ってしまった。これ作った人ニッチ狙いすぎだなぁ、とか思いつつ使ってみたらとってもお手軽で便利だった。

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SCALAの現像はSilversalt.jpでも受け付けているとのことだったが、今回は田村写真さんにお願いした。麻布の事務所にフィルムを持って突然お邪魔した格好だったが、雑談含め快く対応してくれた田村さんはとても素敵な方だった。郵送でも対応してくれるとのことだったのでSCALA現像はハードルが一つ下がった感じ。

www.tamurasyasin.com

 

スキャンはPlustek 8200iとSilverfastの組み合わせ。スキャン時のコントラスト設定で印象はかなり変わるが、ライトボックスを通して眺めたスライドフィルムに概ね近い感じでスキャンできた気がする。Silverfastできちんとスキャンできるのか若干の不安が合ったが、この心配も杞憂であった。 

N0772018

Bessa R3A/Summaron 35mm 2.8/Adox SCALA 160

これは確か長谷寺だったと思う。陽射しの強い暑い日だった。リバーサルっぽいバリッとコントラストが効いたメリハリある感じ。 

 

N0762018

Bessa R3A/Summaron 35mm 2.8/Adox SCALA 160

最近の観光地は外国人が増えすぎてしまって正直困惑もしているし、外国人だらけの東京の景色に食傷気味になっている。これはいろんな言語で願い事が書かれた絵馬に混じって、目に飛び込んできた戦慄走る一枚。左から2番目の胴体が微妙に切れてる。なんだか怖い。

 

N0752018

Bessa R3A/Summaron 35mm 2.8/Adox SCALA 160

品川駅の金属屋根の質感がいい感じ。奥に向かって連なるディスプレイが白に飛ばないように撮ったので暗所が黒に潰れてるかと思いきや結構粘る。

 

N0782018

Bessa R3A/Summaron 35mm 2.8/Adox SCALA 160

横浜駅西口の夜といえば鈴一。鈴一といえば横浜駅西口。仕事帰りの時間は次から次へと サラリーマンやら年金生活と思しき爺様、怪しげな兄さん達が入れ替わり立ち替わり。天ぷら蕎麦を頼んだら30秒ほどで出てくる。首都圏で一番早いんじゃないかと思わせる驚きのオペレーション。

 

N0792018

Bessa R3A/Summaron 35mm 2.8/Adox SCALA 160

同じ店をフジAcrosでも撮っている。あっちはズミクロン50mmで撮ってるので純粋な比較はできないけど、繊細さで比べたらACROS が上手かな。SCALAは濃厚。

 

N0842018

  Bessa R3A/Summaron 35mm 2.8/Adox SCALA 160

これは先日成田空港廃墟駅(東成田駅)に向かう際に撮った一枚。画角は違うけどDP1Mでも撮っているので比べてみると面白い。

 

N0562018

SIGMA DP1 Merrill

 

DP1MのモノクロームやフジACROSと比べてみると、SCALAは特段シャープでも緻密でもないんだけど他所様での評判通り黒の表現力が素晴らしい。ズマロン35mmとの組み合わせが合っていたのか、ACROSやDP1Mがあっさり緻密なモノクローム写真なのに対してSCALAは湿度たっぷりで粘土高めな力強い描写をする気がする。そう、このフィルムの魅力は湿気感なのかもしれない。

他のフィルムに比べて現像コストは安くないけど、フィルム本体がそんなに高くないのでもう少し根気よく使い続けてみようと思う。

 

フジ記録用100を使ってみた

先日成田空港のキタムラで、うっかりフジ記録用100を買ってしまった。

レンジファインダーな人々のblogやflickrで作例を眺めつつ、安かろう悪かろうの先入観からずーっと食わず嫌いを続けてきたフィルムのひとつ。作例を見てとびきり感動した記憶もなければ、ダメな印象もあまりなかったフィルム。それでも価格の安さは魅力的なので試しに1本買ってみた。弱気の24枚撮。

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とことんシンプルなパッケージ。建築現場とか事件現場でガンガン使われたフィルムらしいストイックさ。清々しいほどにさっぱり。乱暴にパッケージを破ってフィルムを取り出して、片手でくしゃっと潰してゴミ箱にポイっと捨てることに何ら抵抗感を感じない。本当に洒落っ気ゼロなパッケージ。

 

N0692018

 Bessa R3A/Summaron 35mm F2.8/Fuji記録用100

とりあえず、手近にあった薔薇を一枚。すごくシャープでもなければ粒状性が良い訳でもない。凡庸といえば凡庸だけど、見た感じの色からとっ外れている訳でもない。中々悪くない。

 

N0702018

 Bessa R3A/Summaron 35mm F2.8/Fuji記録用100

暑い初夏の陽気に紛れて観光地をぶらぶらしつつ一枚。 これも見た景色を忠実に写しているなーとは思う。

 

N0712018

 Bessa R3A/Summaron 35mm F2.8/Fuji記録用100

駅からもう一枚。 5月ってもっと過ごしやすい季節かと思っていたけど、この日は死ぬほど暑かった。

 

N0742018

Bessa R3A/Summaron 35mm F2.8/Fuji記録用100 

 横浜まで来て一枚。陽が陰ってくる時間にも関わらず相変わらず夏の陽射し。

 

N0722018

Bessa R3A/Summaron 35mm F2.8/Fuji記録用100  

ところで、いつもフィルムをスキャンする際に使っているSilverfastのNegafixには、フジ記録用なんてプリセットはない。今回フジ記録用をスキャンする際に色んなプリセットを試してみた結果、Fuji NPS 160かFuji NPC 160がしっくり来たのでflickrに上げた写真はこのどちらかのプリセットでスキャンしている。

 

急いで撮って現像出してスキャンして、一通り終わって撮った写真を見返した印象がやっぱりあまりパッとしない。このフィルムの用途のためかPortraっぽい色だとかTmaxっぽい質感、ACROSっぽい繊細さのようなキャラクターがないように感じた。肉眼で見た感じの色と云えば聞こえは良いのかもしれないが、どことなく凡庸でもさっとした印象。家の片隅に眠っているであろう昭和の家族写真っぽい感じ。うーん。

 

どうにも上手く扱える気がしないのは、多分自分の中でこのフィルムの立ち位置がうまく理解できていないからなのだと思う。Portraを詰めて散歩に出かければ無意識にPortraっぽい色や被写体を探していたりするけど、フジ記録用っぽい被写体とか色が何かと問われたら、昭和の家族写真…くらいしか思いつかないのだから。

旧成田空港駅に行ってきた

現在の空港第二ターミナル駅から旧成田空港駅につながる通路があり、それがまた中々に廃墟感漂う味わい深い空間と聞いたので辛抱堪らず行ってみた。Adox SCALAを詰めたBessaも勿論持って行ったが、モノクローム設定にしたDP1Mばかり使ってしまった。最近フィルムばかり使っているけど、モノクローム専用としてFoveonを使うとまた別の気持ちよさがある。

N0582018

NEXの車窓の外はどんより曇り空。梅雨が近いと感じさせる空の色。千葉の田舎の風景はのんびりしていて良い。田んぼの水面に雑木林がぼんやり写っていた。

 

N0592018

問題の通路はここ。空港第二ターミナル駅のJR改札を抜けて、セキュリティゲートの手前にこっそり佇んでいる何の変哲もない通路。警官が立っているけど、別にこの通路を見張っている訳ではなさそう。

 

N0612018

成田空港駅の現在の名称は東成田駅なんだそうな。空港第二ターミナル駅は仕事で何度も使っていたけど、この通路は今までずっと見落として来た。それくらい自然で、目立たない。空港職員通用口と言われたら納得してしまいそうなくらい目立たない。

 

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成田空港駅東成田駅)までは500-800メートル。通路に入るといきなり一点透視法の世界。人の気配ゼロの先の見えない通路は、スロープで徐々に下っていく感じがちょっと怖い。

 

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通路を下りきったあたりから、壁に貼られていたポスター類がなくなり額縁だけが続く。どこかの額縁を押したら隠し部屋でのあるんじゃないかってくらい、これでもかと額縁が続く。

 

N0572018

人気はないけど、たまーに空港職員や廃墟好きっぽい人とすれ違う。消失点の向こうから複数人がこちらに向かってくると、ちょっとした不気味さがある。戦車を前にしたジョセフ・クーデルカの気分。

 

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通路を抜けた後いきなり目に飛び込んでくるこの昭和感満載の待合の椅子。低い天井と陰気な照明。無機質なタイルと屈強な柱。2000年代はじめに訪れたシェレメチェヴォ空港のくたびれ方に全く負けていない。日本式社会主義建築と呼びたくなる空間。

 

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どんつきの壁は「曲水の宴」と名された陶板壁画が鎮座。子供の時分は気づかなかったけど、大人になってから改めてみると無駄に立派な作りに驚かされる。

 

N0652018

 現在の東成田駅はいたるところに仮設壁が立てられていて、かつてのコンコースの一部は資材置き場になっている。金網の隙間から一枚。撮ってびっくり人がいた。

 

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こちらも金網の隙間から一枚。よくよく写真を眺めてみると、ポスターの広告はかの武富士。そういえばそんな会社もあったなぁと思いつつ、妙に羽振りのいいポスターでこれまたびっくり。随分といい商売してた時期があったんだな、と。

 

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自動券売機を覗いてみたら入場券があった。たった140円だしせっかくなのでホームへ降りてみる。

人っ子一人いないホームでいきなり目に飛び込んで来た構内電話。かつてこのホームが成田空港駅として稼働していた時は一日2万人近くが利用していた駅らしく、ホームも広く作られいて、それがさらに廃墟っぽさを演出しているように思う。

 

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薄い合板にニセモノの木目をプリントしただけの、時代を感じさせるベンチ。5歳だか7歳だかの時分に親戚のおばあさんの見送りに何度となく入場券を買って、このホームに降りたことを思い出す。電車を追いかけてこのホームを走ったこともあった。

あの頃はこのホームも活気があったように覚えている。

 

N0672018

あまり面白い被写体もなかったので、階段を上がった先の金網越しにもう一枚。かつてのスカイライナーのホームに続くコンコースだったと思うが、もうまるで廃墟感が凄い。

成田空港という場所は、国や自治体の横暴とその横暴に異議を唱えようとした人々を食い物にした極端に捻れた政治思想の集団が闘争を繰り広げた結果、空港に携わった人たちや携わらざるを得なくなった人たちの人生をめちゃくちゃにして、その上に成り立ってきた空港なのだと、来た道を戻りつつ考えた。この駅も似た運命の上にあったのかな、と。

 

 

ところで、帰りの電車まで時間があったので、第二ターミナルをぶらぶらしていたら旧成田空港駅以上に感動したのがカメラのキタムラ第二ターミナル店。

どーせ観光客相手にSDカードと自撮り棒でも売ってんだろ…と大した期待もせずに覗いてみたら、小さな店舗の入り口に陳列されたEktarとPortraのパッケージが目に飛び込んできた。ってか、ProviaVelviaTmaxまでちゃんとあるじゃないか。そしてフジ記録用に至ってはバラ売りまでしてくれる!安くはないけど!

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一歩都内から離れると途端にフィルムを置いている店がなくなるこのご時世、第二ターミナルのキタムラは貴重な存在であると感動した次第。ちなみにキタムラの数十メートル横で営業しているビックカメラはドライヤーだのを売ってるだけで、まるでダメだった。こちらはこちらで猛省して欲しい。

Adox SCALAが届いた。

Adox SCALAが到着

その昔、SCALAというフィルムがあった。モノクロームなのにリバーサルという不思議なフィルム。製造元のAgfaが既に息をしていないので、製造なんてとうに終わっており市場にも流通していない。

フィルムカメラ出戻り組の自分が気付いた時には既に生産が終わっており、VSCO filmのスライドフィルムパッケージの中だけで試せる存在になっていたのだが、Adoxというメーカーが同名のフィルムを製造していたので買ってみた。

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SIGMA DP2s VSCO film Agfa Scala

 

Adoxという会社の今昔

Adoxという会社は1860年創業なので写真材料のメーカーとしては古参の部類だけど、創業家による事業売却やら事業を継承したデュポン社による事業の切り売りを経て、現在はFotoimpexというベルリンの会社が商標権と事業を継承している。

このFotoimpexという会社は面白い会社で、写真材料の輸入販売業として1992年に立ち上げた会社なんだけど、写真がフィルムからデジタルに急激に移行していく中で、今まで通りに写真材料の供給を続けるためには自分たちでフィルムや材料の生産をやろうと思い立ったらしい。

 

折良く破産管財人の管理下に置かれたAgfaやForteから生産設備を引き取り、写真材料製造会社としてAdox Fotowerkeを立ち上げ、今に至るとのこと。

古い会社が当時の創業者とはまったく別の経営者の元で復活した…というくだりはたまに耳にする話ではあるけど、かつての古参フィルムメーカーの屋号を若い写真屋が引き継ぎ、これまた古参メーカーが持っていた製造設備が彼の元に集まってきてフィルムの再生産を始める…と云う話はとても面白いし、夢のある話である。

 

 

疑問:Adox SCALAAgfa SCALAは何が違うのか

ここまでくると気になるのは、今手に入るAdox SCALAAgfa SCALAの差異である。

Fotoimpexの紹介文には「APXエマルジョン使っていたりトリアセテートベース使ってるし、感度が160であること以外はオリジナルと変わらないよ」と書いてある一方で、Adox Fotowerkeのサイトには「SCALAは中身APX100と同じだよ。でも銀の含有量が多いのでちょっとだけ粒状性がいいよ」と書いてある。

 

www.fotoimpex.de

 

 

 恐らくAdox SCALAAgfa SCALAはほぼ同じと考えて良さそうなのだが、日本でAdox社のフィルムを取り扱っているSilversaltさんのwebサイトでは以下のような説明がなされている。

Q:Adox Silvermaxもテストしてみたいと思っているのですが、詳細なデータシートは公開されていないようです。 過去の別のフィルムでSilvermax に似ている製品はありますか?

A:Silvermax は、Agfa Scala 200をベースにつくられたものです。また、Agfa Scala 200は、Agfa APX 100を元につくられたものになります。Silvermax のデータはこちらからダウンロードしてご覧いただけますが、www.silversalt.jp/downloads/silvermaxDaten.pdf
現在、ご覧いただけるものがドイツ語によるデータのみとなっております。

 SCALAとSilvermaxって同じフィルムだったのか…海外の掲示板を見てみてもAPX100≒Silvermax=SCALAって関係で正しいみたいだが、APX100の下りはいいとして、SilvermaxとSCALAが同じ製品ということに当方大分混乱している。とりあえず、Silvermaxを買う機会があれば比較してみようと思う。

 

次回へ続く。

 

北鎌倉をぶらぶら

ここ最近ずっとBessaにズマロン35mm F2.8をつけっぱなし。

R3Aのブライトフレームは40mmまでしかないけど、脳内35mmブライトフレームで補完できることがわかったので、外付ビューファインダーは使っていない。いまのところ予想外の周辺部が写ってしまったことがないので、手前味噌ながら自分の脳内35mmブライトフレームはそこそこいい精度しているようだ。週に数回Leica MP買っちゃえよ、と悪魔のささやきが頭をよぎるけど、自分には35mmブライトフレームは要らない、よ、ね…と言い聞かせている。

カラーネガとズマロンの相性が悪くないことを前回確認できたので、今度はもう一度モノクロフィルム。フジのACROSを詰めて新緑の北鎌倉へ。

このフィルムはこなれた値段のくせに驚くほど緻密な絵を出してくれる本当にいいフィルムだったけど、もうじき生産終了。時代の流れとはいえ、ゼロックス買収に突っ込む金があるなら、細々とでもいいので地道にフィルム製造を続けて欲しかった。

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Bessa R3A / Summaron 35mm F2.8 / Fuji Acros 100

まずは横須賀線を降りていま来た道を一枚。

北鎌倉といえば円覚寺明月院も素晴らしいけど、小津安二郎が暮らした北鎌倉の風景も素晴らしい。とりわけ「晩春」や「麦秋」で描かれた緑深い北鎌倉の映像が印象的。

利用者的には不便かもしれないけど、JRは小津映画をリスペクトしてこの屋根を取っ払ってしまえばいいのに。あと、いつのまにかしれっと撤去されてた昔の北鎌倉駅の看板も戻さなきゃだめだろう。JRは文化芸術への教養が足りない。

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Bessa R3A / Summaron 35mm F2.8 / Fuji Acros 100

これは露出失敗。万年塀の上まで伸びた植物を撮ったら塀の部分が潰れてた。もうちょっと暗部が粘るかなと思ったけど。何を撮ったのかまったく伝わらないけど嫌いではない一枚。

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Bessa R3A / Summaron 35mm F2.8 / Fuji Acros 100

北鎌倉らしい路地。すっかり観光地化されている鎌倉と違って、北鎌倉は住宅地の中でも唐突にいい雰囲気の路地が姿を表す。晩春にこんなシーンがあったかなと思い出しつつ、是枝監督の海街ダイアリーでもこんなシーンがあったなぁとか。映画の設定が鎌倉だからか、小津安二郎の影響だかはわからないけど。

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Bessa R3A / Summaron 35mm F2.8 / Fuji Acros 100

シリアルナンバーから推測するとこのズマロンは1965年製。小津安二郎が1963年に亡くなっているので彼の没後ではあるけれど、概ね同じ時代に製造されたレンズを通した光をモノクロフィルムに感光させるというのは興味深い。 フィルムこそ現代の技術で製造されたものだけど、木々を通して降り注ぐ太陽光とレンズは1960年代から変わらないのだから。

このトンネルの先がかつての小津安二郎邸。

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Bessa R3A / Summaron 35mm F2.8 / Fuji Acros 100

小袋谷交差点から一歩入った路地。柔らかい日差しの下に小川が流れていて、とても雰囲気が良い。橋のたもとに椅子を置いてしばらくビールでも飲みながら、陽が傾く時間をぼんやり過ごしたいと思ったけれど、椅子もビールもないのでおとなしく帰ることにした。

ズマロン 35mm F2.8をカラーネガで試す。

Portra 400でズマロンを試してみた。ここ数週間仕事に追いかけ回されていて、Portra一本撮り終えるのに随分と時間がかかってしまった。

このレンズはモノクロ専用なんて一部で言われてるようだけど、現像から上がってきた写真をみてびっくり。カラーネガでも問題ない…というか色乗りも解像感も良く階調も豊かで、カラーネガ詰めて散歩する時のレンズとして常用になりそう。

妙に色乗りが良いのでSilverfastの設定を誤ったのかと思ったけど、自動コントラスト調整を切ってみてもそんなに変わらなかったし、彩度もデフォルトだったので恐らくズマロンの色味なんだろうと思う。改めて1950年代の設計製造とは思えない凄いレンズだと思った次第。

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 Summaron 35mm F2.8/Kodak Portra 400

 

N362018

Summaron 35mm F2.8/Kodak Portra 400

ズマロンの解像感も色乗りも階調も好きだけど、このざわっとした後ボケはちょっと好みじゃない。撮った対象の問題かもしれないけれど、このボケ味を眺めた後で現行ズミクロン35mmの作例を見ちゃうと、「同じ35mmでもズマロンとズミクロンは違うよな。次はズミクロンを買えばいいんだよな。」といった妙な心持ちになるから不思議なものだ。

N382018

 Summaron 35mm F2.8/Kodak Portra 400

N352018

 Summaron 35mm F2.8/Kodak Portra 400

N0422018  Summaron 35mm F2.8/Kodak Portra 400

 最後の一枚をスキャンした時に驚いた。これ本当にPortra400の色かと。リバーサルと間違えてんじゃないかと。Opticfilmの設定をいろいろ弄ってみたけど、どうもこれが(Opticfilm的かもしれないけど)生の色らしい。夕暮れ時を撮れば大体こんな色味なるのは解ってはいるけど、もうちょっとあっさりした描写になるかと思っていただけにこの色味はいい意味で期待を裏切られた格好。ズマロン、濃厚だ。

 

Tmax400でズマロン35mm f2.8試し撮り

実を言えば、35mmは現行ズミクロンにしようと7割方決心していて、身分証と印鑑握りしめてショーケースまで向かったのだけど、ズマロンとズミクロンを数本試してみたらズマロンが欲しくなってしまった…という落ち。

仕事のストレスでメンタル死亡間近につき、長期間の分割払いに耐えられなさそうだったというのもあるけれど、flickr始め方々で目にしていたズマロンのレビューと作例が思いの外記憶に根を張っていて、「現行なんていつでも買えるよね…」という心の声に従いズマロンを購入。

ベルクでエーデルピルスを飲みながら一人開封の儀の後、Tmax400を詰めて試し撮り散歩。まずはf8固定で品川から横浜界隈を歩く。華やかなイメージの足元にあるリアルな横浜が好きだ。

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