analogue life

シンプルな暮らしとフィルム写真のこと

MacBook Proを更新しました

MacBookを新調した。

長らく使っていたMacBook Pro Mid2015 15インチからApple silicon MacBook Pro 13インチへのグレードアップ(画面サイズはグレードダウン)である。

一般家庭のPC耐用年数は大体5年程度だと思うので、僕と同じ境遇でMacBookの新調を考えている人がいるかもしれない。

何かの参考になればと思い雑感を書き残しておく。

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新旧スペック比較

まずはざっくりと新旧のスペック比較から。

CPUやメモリのスペックはあまり変わらないけど、バッテリ容量が減ってるにもかかわらず出先で使える時間は2倍になっている。これは純粋に凄いと思う。

MacBook Pro Mid 2015 15inch

MacBook Late 2020 13 inch

2.5GHzクアッドコアIntel Core i7プロセッサ(Turbo Boost使用時最大3.7GHz)

Apple M1チップ 4つの高性能コアと4つの高効率コアを搭載した8コアCPU(3.2GHz)

16GB 1,600MHz DDR3Lオンボードメモリ

16GB LPDDR4 ユニファイドメモリ

512GB PCIeベースフラッシュストレージ

512GB SSD

Intel Iris Pro Graphics AMD Radeon R9 M370X(2GB GDDR5メモリ搭載)

8コアGPU 16コアNeural Engine

最大9時間のワイヤレスインターネット閲覧

最大9時間のiTunesムービー再生

99.5Whリチウムポリマーバッテリー内蔵

最大17時間のワイヤレスインターネット

最大20時間のApple TVアプリのムービー再生 58.2Whリチウムポリマーバッテリー内蔵

とりあえずベンチマーク

 

Single-Core Score

Multi-Core Score

Metal Benchmark

Open CL

iMac Pro 2017

1119

9391

69229

60557

MacBook Pro Late2020 13 in

1743

7650

21673

19544

MacBook Pro Mid 2015 15 in

910

3591

11234/526)

10440(5023)

さすがに6年近く前のモデルと比べちゃうと2倍近いパフォーマンスの差が出てしまうが、

Xeon W(3.0GHz)10coreとRadeon Pro Vega 56を積んだiMac Proと比べてしまうとGPUパフォーマンスではまるで勝負にならない。

GPU性能ではタコ殴り状態だけど、ノートブックのCPU性能でここまで健闘しているって凄いことだと思う。後述するバッテリー性能を考えると、もうとんでもなく凄い性能じゃない?

M1 MacBook Pro 13inを選んだ理由

MacBook Pro Mid-2015は既に発売から5年以上経っているものの、動画編集をするわけでもないしゲームをやるわけでも仮想通貨をマイニングするわけでもないので、時折回り出すファンがうるさいこととバッテリーがヘタってしまったことを除けば全然現役だった。

むしろリュックに詰めて持ち歩いていたiPadがヘタってしまっていて、電池の劣化に加えてタッチ感度が恐ろしく悪くなってしまい、当初はiPadを買い替えようかと思っていたらMacBookに行き着いてしまった次第なのである。

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iPadは確かに便利なんだけど、単体だと文字を打つのが非常にストレスで、電車の中だとか隙間時間にネットを見たり映画を見るくらいの用途しか使えなかった。

じゃあMagic Keyboardをつけて持ち運びすればいいじゃないかとも思ったけど、あれを付けると重量が1.2kgを超えるのでMacbook Proと変わらなくなってしまう。

若干重量の軽いSmart KeyboardとiPad Airの組み合わせでも800g近くなる(460g+300g)ことから、じゃあMacBook Airでいいじゃん、、と次第に心がiPadから離れていった訳であります。

そして、トドメがM1 Macの脅威的なバッテリ容量。現行iPad Airの2倍近いバッテリ駆動時間と聞いて僕の心はiPadから完全にM1 MacBookに移ってしまった。 

重量感と取り回しのし易さ

15インチと13インチではそんなに重量の差がないんだけど、パームレストあたりをつまんで持ち運ぶ癖がある自分にとって13インチはとても取り回しが良いと感じた。

15インチのMacBookパームレストを掴んで移動すると微妙にボディがしなってファンが筐体に触れ、ガリガリガリ!っていう事があるんですよね。

iPadもSmart Keyboardを付けちゃうとそこまで軽いわけじゃないので、そんなに差分は気にならないと思う。

むしろ物理キーボードがあることで物書きのストレスは減るし、ディスプレイも若干大きくなるので取り回しという意味ではベストかもしれない。

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あのキラキラした感じとアップルの社長の好みそうな感じから、オカマバーとかオネエバーとかお触りバーと散々馬鹿にしたTouch Barも慣れてみればとても使いやすいし、何よりパスワード関係が指紋認証で通せるようになったのはとても良い。

使えるアプリ、もうダメなアプリ

一応体裁上はRosetta2を通せばIntel Macのアプリケーションも動作することになっているんだけど、最近のmacOSで既に使えなくなったAdobe CS6スイートは当然全滅で、AutoCAD 2017もダメだった。ラジオ人間の僕にとってラジ録が使えないのも痛い。

一方でAdobe Lightroom 4とEpson Scan2は動作するので、写真活動は首の皮一枚繋がった感がある。

とはいえInDesignが使えないので冊子作りをしたかったら、ここから先はAdobe税を払わなければならないのだけど。

切り捨て過ぎたポート

世間で言われているように、Thunderbolt3ポート2つとイヤホンジャックひとつというポート構成。割り切りをするにも程があるというか、潔いを通り越して切り捨て過ぎ感がすごい。

電源繋いで外付けディスプレイに繋いだらそこでおしまい。これはさすがに無いんじゃないかと。

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あなどれない音質

スペック表にはハイダイナミックステレオスピーカーとしか記載がないけど、明らかに音質は良くなっている。

Mid2015モデルのスピーカーは低音がスカッと抜け落ちているが、新しいモデルでは高音から低音まで等しく音が出ている。

音量はどちらもあまり変わらないので出力は同程度だと思うが、新しいM1 MacBookDolby Atmosに対応しているため音場感も良い感じ。

筐体のサイズは小さくなっているものの音質はとても良いと感じるし、M1 MacBookを暫くいじってからMid2015のスピーカーから出てくると音を聞き直すと「うーん、ノートパソコンから出てくる音だなぁ」と感じる。

M1 MacBookの音質が良いとは言っても5年前の製品と比べて凄く進化したよねって話なので、良い音で聴きたいならHomePod買うか、きちんとしたシステムを組んだ方が良い。

無限に続くんじゃないかと錯覚するバッテリー

これには驚いた。

充電を終えたMacBookから電源を外し、大飯食らいのラジオアプリであるtuneinから音楽を流しつつ1,2時間マイニングを試してみたあと、ベンチマークを走らせて音楽を聴きながらこのblogを書いているが、電源プラグを抜いて5時間経っているのにまだ62%もバッテリ残量がある。

目の前に横たわっているIntel Macで同じことやったら多分3時間持たない。 

結論:M1Macbook は素晴らしいけどIntel Macは引退できない

巷の評判通りにM1プロセッサを載せたMacBook Proはとてもよく設計された製品で、恐ろしく良い電力効率とパフォーマンスを実現している一方で、いくつかのアプリケーションは動かない。

Adobe税を絶対に払わないと決めている私のように、かつてのCSスイートを延命させてきた人からするとまだIntel Macは引退させられないなぁというのが正直な印象だけど、ネガフィルムのスキャンと管理はきちんとできそうなので、フィルム写真界隈の方は心配しなくて良いかと思う。