analogue life

フィルムが捉える世界は美しかった

ACROS IIを試す

2019年の最後に使ったフィルムはACROS IIだった。

現像を終え吊るしたフィルムを眺めた瞬間「いいぞ」と思ったのに、次の瞬間に価格のことが頭をよぎって急に気持ちが冷めてしまう。とても素晴らしい製品なのにILFORD DELTAよりもKodak Tmaxよりもお高いISO100フィルムである。

先代ACROSが支持された理由はクオリティと価格の微妙なバランスだったはずなのに、あの素晴らしいバランスを崩してまで出したフィルムがこれかと思うとやはり釈然としないものが残る。

近所の素晴らしく美味しくて親切で安い料理屋が、何かを勘違いして急に鼻持ちならない経営を初めてしまったような感覚に似ている。

 

N1122019

Rolleicord IV/Fuji ACROS II

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Rolleicord IV/Fuji ACROS II

私はこのフィルムの発表時点から一貫して不平不満たらたらなのだけど、先代のACROS譲りの繊細さは健在だと思う。シュナイダーのレンズがいいのかもしれないが、この一枚で個人的に勝負ありだった。

一方で光の筋とステンレス天板に映り込む計りに目を向けると、先代よりもコントラストが若干高く黒の締まりが良いような気もする。この傾向は最近のデジタルで撮られるモノクローム写真を意識しているようにも思える。

ACROS IIの現像について

自家現像される方はデータシートを確認いただきたいのだが、2019年12月末時点でミクロファインSPD、D76、ID-11現像液の現像時間のみ掲載されている。

前モデルのACROSデータシートを確認すると現像時間と温度は新旧で同じようなので、ロジナール等の他社現像液も旧製品と同様に使用できるようだ。

実際にACROS IIをロジナール現像している写真もちらほら見かけるようになったが、私はACROSとSilvermax現像液の相性が良いと考えているので今回もこの組み合わせで現像してみた。現像結果は上に貼った写真を各人眺めて判断していただきたい。 

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2019年もあと少し。今年もたくさんのコメントやブックマークをいただきありがとうございました。良いお年をお過ごしください!