analogue life

フィルムが捉える世界は美しかった

Adox SCALAが届いた。

Adox SCALAが到着

その昔、SCALAというフィルムがあった。モノクロームなのにリバーサルという不思議なフィルム。製造元のAgfaが既に息をしていないので、製造なんてとうに終わっており市場にも流通していない。

フィルムカメラ出戻り組の自分が気付いた時には既に生産が終わっており、VSCO filmのスライドフィルムパッケージの中だけで試せる存在になっていたのだが、Adoxというメーカーが同名のフィルムを製造していたので買ってみた。

N0532018

SIGMA DP2s VSCO film Agfa Scala

 

Adoxという会社の今昔

Adoxという会社は1860年創業なので写真材料のメーカーとしては古参の部類だけど、創業家による事業売却やら事業を継承したデュポン社による事業の切り売りを経て、現在はFotoimpexというベルリンの会社が商標権と事業を継承している。

このFotoimpexという会社は面白い会社で、写真材料の輸入販売業として1992年に立ち上げた会社なんだけど、写真がフィルムからデジタルに急激に移行していく中で、今まで通りに写真材料の供給を続けるためには自分たちでフィルムや材料の生産をやろうと思い立ったらしい。

 

折良く破産管財人の管理下に置かれたAgfaやForteから生産設備を引き取り、写真材料製造会社としてAdox Fotowerkeを立ち上げ、今に至るとのこと。

古い会社が当時の創業者とはまったく別の経営者の元で復活した…というくだりはたまに耳にする話ではあるけど、かつての古参フィルムメーカーの屋号を若い写真屋が引き継ぎ、これまた古参メーカーが持っていた製造設備が彼の元に集まってきてフィルムの再生産を始める…と云う話はとても面白いし、夢のある話である。

 

 

疑問:Adox SCALAAgfa SCALAは何が違うのか

ここまでくると気になるのは、今手に入るAdox SCALAAgfa SCALAの差異である。

Fotoimpexの紹介文には「APXエマルジョン使っていたりトリアセテートベース使ってるし、感度が160であること以外はオリジナルと変わらないよ」と書いてある一方で、Adox Fotowerkeのサイトには「SCALAは中身APX100と同じだよ。でも銀の含有量が多いのでちょっとだけ粒状性がいいよ」と書いてある。

 

www.fotoimpex.de

 

 

 恐らくAdox SCALAAgfa SCALAはほぼ同じと考えて良さそうなのだが、日本でAdox社のフィルムを取り扱っているSilversaltさんのwebサイトでは以下のような説明がなされている。

Q:Adox Silvermaxもテストしてみたいと思っているのですが、詳細なデータシートは公開されていないようです。 過去の別のフィルムでSilvermax に似ている製品はありますか?

A:Silvermax は、Agfa Scala 200をベースにつくられたものです。また、Agfa Scala 200は、Agfa APX 100を元につくられたものになります。Silvermax のデータはこちらからダウンロードしてご覧いただけますが、www.silversalt.jp/downloads/silvermaxDaten.pdf
現在、ご覧いただけるものがドイツ語によるデータのみとなっております。

 SCALAとSilvermaxって同じフィルムだったのか…海外の掲示板を見てみてもAPX100≒Silvermax=SCALAって関係で正しいみたいだが、APX100の下りはいいとして、SilvermaxとSCALAが同じ製品ということに当方大分混乱している。とりあえず、Silvermaxを買う機会があれば比較してみようと思う。

 

次回へ続く。