analogue life

フィルムが捉える世界は美しかった

北鎌倉をぶらぶら

ここ最近ずっとBessaにズマロン35mm F2.8をつけっぱなし。

R3Aのブライトフレームは40mmまでしかないけど、脳内35mmブライトフレームで補完できることがわかったので、外付ビューファインダーは使っていない。いまのところ予想外の周辺部が写ってしまったことがないので、手前味噌ながら自分の脳内35mmブライトフレームはそこそこいい精度しているようだ。週に数回Leica MP買っちゃえよ、と悪魔のささやきが頭をよぎるけど、自分には35mmブライトフレームは要らない、よ、ね…と言い聞かせている。

カラーネガとズマロンの相性が悪くないことを前回確認できたので、今度はもう一度モノクロフィルム。フジのACROSを詰めて新緑の北鎌倉へ。

このフィルムはこなれた値段のくせに驚くほど緻密な絵を出してくれる本当にいいフィルムだったけど、もうじき生産終了。時代の流れとはいえ、ゼロックス買収に突っ込む金があるなら、細々とでもいいので地道にフィルム製造を続けて欲しかった。

N0462018

Bessa R3A / Summaron 35mm F2.8 / Fuji Acros 100

まずは横須賀線を降りていま来た道を一枚。

北鎌倉といえば円覚寺明月院も素晴らしいけど、小津安二郎が暮らした北鎌倉の風景も素晴らしい。とりわけ「晩春」や「麦秋」で描かれた緑深い北鎌倉の映像が印象的。

利用者的には不便かもしれないけど、JRは小津映画をリスペクトしてこの屋根を取っ払ってしまえばいいのに。あと、いつのまにかしれっと撤去されてた昔の北鎌倉駅の看板も戻さなきゃだめだろう。JRは文化芸術への教養が足りない。

N0522018

Bessa R3A / Summaron 35mm F2.8 / Fuji Acros 100

これは露出失敗。万年塀の上まで伸びた植物を撮ったら塀の部分が潰れてた。もうちょっと暗部が粘るかなと思ったけど。何を撮ったのかまったく伝わらないけど嫌いではない一枚。

N0442018

Bessa R3A / Summaron 35mm F2.8 / Fuji Acros 100

北鎌倉らしい路地。すっかり観光地化されている鎌倉と違って、北鎌倉は住宅地の中でも唐突にいい雰囲気の路地が姿を表す。晩春にこんなシーンがあったかなと思い出しつつ、是枝監督の海街ダイアリーでもこんなシーンがあったなぁとか。映画の設定が鎌倉だからか、小津安二郎の影響だかはわからないけど。

N0452018

Bessa R3A / Summaron 35mm F2.8 / Fuji Acros 100

シリアルナンバーから推測するとこのズマロンは1965年製。小津安二郎が1963年に亡くなっているので彼の没後ではあるけれど、概ね同じ時代に製造されたレンズを通した光をモノクロフィルムに感光させるというのは興味深い。 フィルムこそ現代の技術で製造されたものだけど、木々を通して降り注ぐ太陽光とレンズは1960年代から変わらないのだから。

このトンネルの先がかつての小津安二郎邸。

N0512018

Bessa R3A / Summaron 35mm F2.8 / Fuji Acros 100

小袋谷交差点から一歩入った路地。柔らかい日差しの下に小川が流れていて、とても雰囲気が良い。橋のたもとに椅子を置いてしばらくビールでも飲みながら、陽が傾く時間をぼんやり過ごしたいと思ったけれど、椅子もビールもないのでおとなしく帰ることにした。