暑いのが嫌だ、湿気が嫌だとブツブツ言いつつも、いざ涼しくなってみると夏の陽射しが恋しくなるんだから、随分とわがままな大人だなぁと思う。
鎌倉の路地裏をぶらぶら。
この街は一歩路地裏に入ればまだどうにか小津安二郎映画のような雰囲気を維持しているけど、海側ではマンションの建設計画が実行に移されようとしているらしい。
不動産業界で働いている方々には申し訳ないけれど、彼の業界の歴史ある街にマンションを建設しようとする、文化を破壊する姿勢がとても腹立たしい。
9月下旬になっても暑い日が続き、いつになったら秋が始まるんだ…と思っていたら、あれよあれよ気温が落ちて行った関東地方。今年はちゃんとした春がきた印象がなかったし梅雨も短かったし秋晴れの日も短そうだし、もう昔の日本の気候とは違うんだろうなぁ。
スカッと晴れた日に一人あてのない散歩をしたかったけど、Portraを詰めて曇天の下トボトボ歩く散歩も悪くない。
Bessa R3A/Summaron 35mm F2.8/Kodak Portra400
横浜スタジアムから海へ向かって。仕事に向かう人の列。海の気配を感じる大通りって本当に素敵。海が見える、じゃなく「気配を感じられる」ってとこがミソ。
Bessa R3A/Summaron 35mm F2.8/Kodak Portra400
どんより曇り空の中華街。人気も少ない。傘をさした二人はきっと食事にでも向かったのだろう。
Bessa R3A/Summaron 35mm F2.8/Kodak Portra400
大さん橋を歩く老紳士。船に乗ってどこかに向けて出発するのかな。一度でいいから仕事を全部ほっぽらかして長い船旅に出てみたい。
Bessa R3A/Summaron 35mm F2.8/Kodak Portra400
特に意識したわけじゃないけど、現像から上がってきたフィルム見たら街ゆく人の後ろ姿をばかり撮っていた。この物憂い曇天が去る人の背中を撮りたい気分にさせるのだと思う。
あとね、Portra 400とSummaron 35mm F2.8の組み合わせ。狙い通りの色を出してくれるこの感じ。道楽写真だし、ただの自己満でしかないけど、妙に撮る気が出てくる不思議な組み合わせのひとつ。
遂にB&Hにエクタクロームが登場。ステータスがプレオーダーになっており出荷は10月中旬となっている。某量販店に聞いたところ日本の発売も概ね同じ時期らしく、紅葉の季節にはギリギリ間に合うっぽい。
エクタクロームはまさかの復活アナウンスから、予定が延期されたり情報が出てこなくなったりと何度か不安になったが、まずは無事に発売にこぎつけたコダックには賛辞を送りたい。今年の1月に仮想通貨ビジネスに手を出したと聞いた時は、正直もうこの会社ダメだな、とかエクタクロームの復活もきっとないんだろうな…なんて思ったけど。兎にも角にもちゃんとエクタクロームを供給できる状態になったということで安心した。
Kodak Professional Ektachrome E100 Color Transparency 1884576
ところで、1本13ドルというのはいかがなものだろうか。
B&Hで他のコダックのフィルムを眺めてみるとEktar 100が1本7.49ドルなのだが、これが日本にくるとヨドバシで買って¥1,590付近なので、単純計算するとコダックアラリスジャパンに良心のかけらもなければ1本あたり¥2,757也、ということになる。高え。
確か先代エクタクローム終売時の価格は1本¥900前後だったはずなので、今のコダックアラリスジャパンの値付け路線からするとおそらく3倍以上の値札がつくことになるわけで、こんな高い値札付けていたらフィルム写真道楽を志す人を増やすことには繋がらないよなぁ、と思う。生産ライン作り直したり輸送のコストがある事は承知してるけど、それでも高えとしか言いようがない。エクタクローム100本使ったら現像コスト込みでズミクロン35mmを新品で 1本買えちゃうじゃん、とか。
インスタとかチェキ経由でフィルムカメラの楽しさに目覚めかけている人たちを含め、もっとアピールできる価格で市場に出せばいいのに…というか、コダックは全般的に高すぎ。アメリカの小売価格を猛省してそこそこの値段でEktachromeを発売して、Ektachrome発売記念とかこじつけて、ついでにPortraもEktarも30%くらい安くすればいいのに。